家を売りたいときはどこに相談する?主な相談先と悩み別の専門家の選び方を解説!

家を売りたいと思ったとき、どこに相談すれば良いのか悩むこともあるのではないでしょうか。
実は、家の売却にはいくつかの方法があり、目的や状況に応じて最適な相談先が異なります。
相談内容や目的に適した相談先を選べば、家を売るときに良い結果につながるでしょう。
そこで今回は、家の売り方を種類別に解説し、目的別におすすめの相談先を紹介します。

有限会社アティック取締役の橘田浩志です。2000年にデザイン会社として創業。出版を中心に雑誌や書籍などのデザインを手がける。2013年より不動産賃貸業を始める。アパート、区分マンション、戸建てなど様々な物件を購入。他にシェアオフィス 「原宿テラス」や民泊の運営など不動産を活用する事業も並行して行う。2023年より不動産業として日本全国の戸建物件の買取再販、東急世田谷線沿線専門仲介などの事業をスタート。
- 1. 家を売りたいときの相談先は3種類
- 1.1. 仲介
- 1.1.1. 不動産仲介業者
- 1.2. 買取
- 1.2.1. 不動産買取業者
- 1.3. その他の売却法
- 1.3.1. 空き家バンク(譲渡)
- 1.3.2. 個人売買・譲渡
- 2. 買取拒否で家が売れないときの相談先
- 3. 家を売却する際の悩みごとの相談先
- 3.1. 相続した家を売るなら司法書士/弁護士/税理士などの士業
- 3.2. 境界について相談するなら土地家屋調査士
- 3.3. 不動産の価値について相談するなら不動産鑑定士
- 3.4. ローン残高がある、返済が難しいなら金融機関
- 3.5. 不動産会社に不安があるなら都道府県宅地建物取引業協会
- 4. 家を売るための相談先に関するよくある質問
- 4.1. 不動産仲介業者や不動産買取業者への相談は無料でできる?
- 4.2. 家をすぐに現金化したい場合はどこに相談すればいい?
- 4.3. 相続した家を売る場合はどこに相談すべき?
- 4.4. 不動産会社を選ぶポイントは?
- 5. 訳あり物件や買取不可物件の売却ならスマイル空き家センターまで
家を売りたいときの相談先は3種類
家を売るといっても複数の方法があります。
たとえば、売るのに時間がかかるぶん高く売りやすい方法もあれば、すぐに売れる代わりに売値が安くなりやすい方法もあります。
事情に応じて上手に家を売ることが大切です。
売り方によってメリットもデメリットもあるため、方針を検討するためにも相談先を選ぶ前にどのような売り方があるのかを把握しておきましょう。
仲介
仲介とは、不動産会社に依頼して買主を探す売却方法です。
多くの人が利用する一般的な方法で、売却価格を高く設定できる可能性があります。
メリット | デメリット |
・市場価格に近い価格で売却できる可能性が高い ・複数の買主候補から選ぶことができる | ・売却までに時間がかかることがある ・仲介手数料が発生する |
以下のような方は、仲介を利用するのがおすすめです。
仲介を利用するのがおすすめな方
- できるだけ高く売りたい方
- 売却を急いでいない方
仲介の流れは、以下のとおりです。
仲介を利用する流れ
- 不動産会社に査定を依頼する
- 媒介契約を結ぶ
- 販売活動(広告・内見対応)
- 売買契約を締結する
- 引き渡し・決済
すぐに売れなくても、できるだけ高く売りたい人は仲介を選びましょう。
不動産仲介業者
仲介なら不動産仲介業者に相談しましょう。
不動産仲介業者は売主と買主をつなぐ役割を担う業者のことで、売主の代理として物件を販売し、広告活動や内見の調整を行います。
売主は売買契約が成立した際に仲介手数料を支払うことになります。
高く買い取ってもらうなら、複数の不動産会社に査定を依頼することで、相場もつかめるのでおすすめです。
売り急いでいないなら、高く売れる可能性のある会社を選びましょう。
業者や担当者によって経験や提案力、積極的に動いてくれるかどうか違いがあるため、信頼できるところを選べるかどうかが成功のポイントです。
買取
買取は、不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。
早く現金化したい場合に適しています。
メリット | デメリット |
・即現金化できる ・内見や広告活動が不要 | 市場価格より安くなることが多い |
以下のような方は、買取を利用するのがおすすめです。
買取を利用するのがおすすめな方
- とにかく早く売りたい方
- 家の状態があまり良くない方
仲介でなかなか買い手が見つからない場合や早く現金化したいときは買取を検討しましょう。
不動産買取業者
買取を依頼するなら、不動産買取業者を選びます。
不動産買取業者は、物件を直接購入する業者です。
仲介業者とは異なり、買主を探すのではなく、自社で物件を買い取って再販します。
そのため、すぐに現金化できるのが特徴です。
なかなか売れない物件も買取業者なら、すぐに買い取ってもらえます。
ただし、すぐに売れる分、仲介よりも安くなる傾向があります。
不動産は大きなお金が動くため、悪徳業者に騙されないように複数の業者に見積もりをもらい、契約内容をしっかり確認しましょう。
その他の売却法
不動産業者に相談する仲介と買取以外の売却法もあります。
たとえば、空き家バンク(譲渡)と個人売買・譲渡です。
空き家バンク(譲渡)
空き家バンクとは、自治体が運営する空き家情報の登録・紹介システムです。
地方の空き家を売却したい場合に有効です。
地域の移住希望者に空き家情報を提供するためのシステムで自治体が仲介しているので、安心して利用できます。
各自治体の公式サイトから登録できます。
利用条件や手続きは自治体ごとに異なるため確認が必要です。
それぞれのメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | デメリット |
・低コストで利用できる ・自治体が掲載するため安心して利用できる ・自治体の支援制度が利用できることもある | ・売却価格が低くなる可能性がある ・リノベーション前提の購入者が多く、修繕費用を差し引いた価格になることがある |
空き家バンクは、以下のような方におすすめです。
空き家バンクを利用するのがおすすめな方
- 「地域貢献」や「移住支援」を目的とした人に家を売りたい方
- 地方や需要が低いエリアの物件を売りたい方
ただし、空き家バンクに登録しても売却までに時間がかかることがあるため注意してください。
個人売買・譲渡
個人売買・譲渡は、不動産会社を介さずに個人間で直接取引を行う方法です。
親族や知人に譲渡する場合や、SNS・インターネットの掲示板を利用して売却することができます。
メリット | デメリット |
・仲介手数料がかからないため、コストを抑えられる ・柔軟な価格交渉が可能 ・知人や親族に譲渡することで安心感がある | ・契約書の作成や手続きが自己責任となる ・トラブルが発生した場合の対応が難しい ・不動産の適正価格を判断しにくい ・広告活動や内見対応を自分で行う必要がある |
以下のような方は、個人売買・譲渡を行ってみても良いでしょう。
個人売買・譲渡を行うのがおすすめな方
- 信頼できる相手(親族や知人)に売却・譲渡したい方
- 費用を抑えたいが、手続きや交渉を自分で行う自信がある方
仲介手数料がかからないため、費用を抑えたい場合に適しています。
買取拒否で家が売れないときの相談先
家の買取を拒否されることもあります。
たとえば、以下のような家は通常の不動産市場では買い手がつきにくく、売却に時間がかかったり、価格が低くなったりしがちです。
不動産市場で買い手がつきにくい家
- 事故物件
- 相続トラブルがある物件
- 再建築不可の物件
- 共有名義の物件
このような物件を訳あり物件と呼びます。
もし、買取を拒否された際に頼りになるのが訳あり物件専門の買取・仲介業者です。
通常の不動産会社とは異なり、売却が難しい物件を専門に取り扱っています。
事故物件や再建築不可物件、相続トラブルを抱えた物件など、通常の不動産会社が敬遠しがちな物件を多く取り扱っており、特別なノウハウと経験を持っています。
通常の不動産会社では対応が難しい物件でも、独自のネットワークと販売ルートを活用してスムーズに売却を進めることが可能です。
相続トラブルがある物件や借地権付き物件など、権利関係が複雑な場合でも、弁護士や司法書士などの専門家と連携することで、問題をクリアしてから売却を進められます。
また、家を売る際には「契約不適合責任」という、家に欠陥があった場合に売主が買主に対して責任を負う義務があります。
通常の売買契約では売主が物件に関する欠陥に対して責任を負うのが一般的です。
しかし、訳あり物件の専門業者に相談すれば契約不適合責任を免除してもらい、責任を負うリスクを回避できるように対応してくれます。
ただし、免責の条件や内容は業者や契約によって異なるため、詳細を確認することが重要です。
家を売却する際の悩みごとの相談先
家の売却を進める前に不安なことも多いのではないでしょうか。
そのようなときに頼りになる相談先として、以下があります。
家を売却する際の悩みごとの相談先
- 相続した家を売るなら司法書士/弁護士/税理士などの士業
- 境界について相談するなら土地家屋調査士
- 不動産の価値について相談するなら不動産鑑定士
- ローン残高がある、返済が難しいなら金融機関
- 不動産会社に不安があるなら都道府県宅地建物取引業協会
家を安心して売れるように悩みごとに応じた相談先を解説します。
相続した家を売るなら司法書士/弁護士/税理士などの士業
相続した家を売却する場合、相続手続きや税金の問題など、専門知識が必要になることが多いため、専門家に相談するのが安心です。
司法書士は、不動産の相続登記や遺産分割協議書の作成をサポートする専門家です。
相続によって家の名義変更が必要な場合、司法書士に依頼することでスムーズに手続きを進められます。
たとえば、次のような手続きは司法書士に依頼するケースが一般的です。
司法書士に依頼する手続き
- 相続登記の申請
- 遺産分割協議書の作成
- 相続関係図の作成
- 必要書類の取得代行
弁護士は、相続争いが発生している場合や、遺産分割でのトラブルが予想される場合に頼りになる専門家です。
また、遺言書の解釈や無効を巡る争いにも対応できます。
弁護士が対応できる業務は、以下のとおりです。
弁護士が対応できる業務
- 遺産分割協議の代理交渉
- 相続トラブルの解決
- 遺言書の検認・無効確認
- 家庭裁判所での調停・訴訟対応
税理士は、相続税や譲渡所得税の計算、申告をサポートする専門家です。
以下のような内容は、税理士に依頼することになります。
税理士に依頼する業務
- 相続税の申告と計算
- 譲渡所得税の計算と申告
- 税務対策のアドバイス
- 納税方法の提案(延納や物納など)
境界について相談するなら土地家屋調査士
土地家屋調査士は、土地の境界確認や測量、登記手続きを行う専門家です。
不動産を売却する際、境界の確認は重要なポイントです。
境界が不明確なままだと、隣地所有者とのトラブルが発生したり、買主が不安を感じて売却価格が下がったりする可能性があります。
不動産の価値について相談するなら不動産鑑定士
不動産鑑定士は、家や土地の適正な価格を専門的に査定する専門家です。
土地の立地条件や建物の状態、周辺環境の変化などを総合的に評価し、公正かつ専門的な価格査定を行います。
特に、相続や贈与の際の評価額や、複数の業者に査定を依頼して価格にばらつきがある場合に、信頼性の高い適正価格を査定してもらえます。
ローン残高がある、返済が難しいなら金融機関
もし、家を売る際に住宅ローンの残債がある場合や、返済が難しくなった場合には、まずローンを契約している金融機関に相談することをおすすめします。
返済が困難な状況を放置すると、競売にかけられてしまう可能性があり、市場価格よりも大幅に安く売却されてしまいます。
金融機関に相談することで、任意売却やローンの借り換え、返済猶予の交渉が可能です。
不動産会社に不安があるなら都道府県宅地建物取引業協会
不動産会社との契約内容に不安がある場合や、トラブルが発生した場合には、都道府県宅地建物取引業協会に相談することができます。
宅地建物取引業協会は、不動産会社の監督機関として、消費者保護のための相談窓口を設けています。
家を売るための相談先に関するよくある質問
家を売るのは人生の中でも大きなイベントであり、経験がなく不安な人も多いはずです。
ここでは、家を売るための相談先に関してよくある質問を紹介します。
不動産仲介業者や不動産買取業者への相談は無料でできる?
多くの不動産仲介業者や不動産買取業者では、初回の相談は無料で対応しています。
査定も無料で行っている場合が多く、売却の見積もりや売却方法のアドバイスを受けることができます。
ただし、契約後に手数料が発生することがあるため、事前に確認しておくと安心です。
家をすぐに現金化したい場合はどこに相談すればいい?
不動産買取業者への相談がおすすめです。
買取業者は、仲介とは異なり、不動産を直接購入するため、最短数日で現金化が可能です。
また、仲介と異なり、広告活動や内覧が不要なため、早く確実に売却したい場合に適しています。
ただし、仲介よりも売却価格が低くなる傾向があるため、価格よりもスピードを重視したい場合に向いています。
相続した家を売る場合はどこに相談すべき?
司法書士や弁護士などに相談するのがおすすめです。
相続に関する複雑な手続きや法的な問題を解決に導いてくれるだけでなく、相続した家の売却に強い不動産業者とのパイプを持っていることが多いため、スムーズな売却が期待できます。
特に、遺産分割協議書の作成や相続登記などが必要な場合は、司法書士や弁護士に相談することで安心して進められます。
不動産会社を選ぶポイントは?
特に家を売る際に押さえておきたいポイントを5つ紹介します。
実績と評判 | 地域に詳しく、売却実績が豊富な業者を選ぶことで、適正な価格設定と迅速な売却が期待できる |
査定の透明性 | ・査定額の根拠を明確に説明してくれる業者を選ぶと信頼性が高く、納得のいく価格設定ができる ・複数の業者に査定を依頼して比較検討することも有効 |
費用の明記 | ・仲介手数料や広告費など、発生する費用が明確に提示されるかを確認する ・後から追加費用が発生しないよう、事前に内訳を確認する |
担当者への相談のしやすさ | ・質問に対して丁寧に回答してくれるか、相談しやすいかを確認する ・特に家を売る際には積極的に動いてくれるかどうかも大切 |
得意分野 | ・訳あり物件やマンション、戸建て、土地など売りたい物件に強い不動産会社を選ぶ |
家を売るときは、不動産会社の選び方が成功するかどうかを左右します。
実績と評判や査定の透明性、費用の明記、担当者への相談のしやすさ、そして得意分野をしっかりと確認することで、納得のいく価格でスムーズに売却を進めることができます。
信頼できる不動産会社を見つけるためには、複数の業者を比較検討し、自分に合った会社を選ぶことが大切です。
これらのポイントを押さえて、後悔しないように家を売りましょう。
訳あり物件や買取不可物件の売却ならスマイル空き家センターまで
家を売りたいときの相談先は、悩みごとに応じて選びましょう。
できるだけ高く売るなら不動産仲介業者、売却を急ぐなら不動産買取業者など相談先次第で売り方も変わってしまいます。
また、家を売る前に不安があれば税金なら税理士、不動産の査定なら不動産鑑定士など、それぞれの専門家に相談することをおすすめします。
もし訳あり物件や買取不可物件の売却で悩んでいるなら、スマイル空き家センターに相談するのがおすすめです。
スマイル空き家センターは訳あり物件の売却と処分に特化した買取専門業者です。
どのような物件でも仲介手数料無料で対応できます。
また、訳あり物件を売る際に不安な売主が買主に対して責任を負う「瑕疵担保責任」「契約不適合責任」も免責なので安心して売却の相談が可能です。
訳ありの家を売りたいときは、お気軽にご相談ください。

有限会社アティック取締役の橘田浩志です。2000年にデザイン会社として創業。出版を中心に雑誌や書籍などのデザインを手がける。2013年より不動産賃貸業を始める。アパート、区分マンション、戸建てなど様々な物件を購入。他にシェアオフィス 「原宿テラス」や民泊の運営など不動産を活用する事業も並行して行う。2023年より不動産業として日本全国の戸建物件の買取再販、東急世田谷線沿線専門仲介などの事業をスタート。